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家族における問題の相談を数多く経験していくと、ある特徴があることに気がつきます。 その人の持っている家族の原型(基準)は、多くはその人の原家族が強く影響していることであります。
どういう夫婦がいいと思っているか言えば、それはその人のご両親がモデルになっています。 夫婦とはこういうものだと、小さい時から、ずっと間近に見ているからです。
そして、親子関係のモデルでも、あなたとあなたの親との関係が強く反映しています。
これは、ローレンツが言った刷り込み(最初に見た動くものを自分の親とずっと思い込んでしまう)と似た現象かなと思います。
したがって、夫婦において、子どもの頃から家庭で経験してきたお互いの家族関係が異なった者同士の場合、食い違いが生じ、そこに溝が生まれて、葛藤が起きてしまいます。
このズレはお互いに、子どもの頃、経験したものがベースになっていますので、気が付いても、なかなか理解しあうことが難しいのですね。
親子関係も同様です。
親としてのモデルが食い違うと、しつけの仕方でも大いにもめてしまいます。
一人の人間が家族というものを深く体験するのは、普通は2回しかありません。
1回目は自分が子どもとしての家族、2回目は自分が親としての家族。
親戚、友人の家族を知っていても、あるいは本とか映画で知った家族も、自分の家族で実体験した影響度とは比較にならない浅いものでしょう。
例えば、「夫(父親)とは、家事は一切やらないで、厳しいことを言って家の秩序を保つのが役割だ。そして、妻(母親)は、あまり口出しせず、夫の世話をするのがよい夫婦関係が保てるものだ」という家族をずっと体験してきたら、どうしてもその型からかけ離れた家族像を描くのは、そう簡単ではないでしょう。
そういうことをお互いに知っておくと、お互いの言動が理解しやすくなります。
そして、お互いの育った家庭環境が異なっていることが分かったら、それをベースに、自分たちはどういう家族を作っていくのか、あるいは作りたいのかをキチンと話し合うことが大事ですね。
そういうことを1回でもキチンと話さないまま生活していき、知らず知らずにその差が大きなストレスを感じさせ、一緒に住むことが息苦しくなってしまっていることです。
相談を受けて、その程度のこと、些細な諍いでなぜ離婚するしかないと決意するの?と感じてしまうことがあるんですね。
でも、これはきっと「こころに刷り込まれたもの」の違いというのは、理屈を越えてとても苦痛であり、受け入れ難いものなのでしょう。
ですので、夫婦関係、親子関係がギクシャクした時、なにが問題なのか。なにが引っかかっているのか。できる限り客観的(主観の入らない完全な客観性はありえないので)に自分のこころに聴いてみると意外と解決は、容易になる場合があると思うのです。
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| 2007/7/9 |
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