新入社員の皆様へ

 私が始めて社会人の仲間入りをしたとき、鬼軍曹といわれる部長から、申し渡された言葉が、今も心に焼き付いております。 曰く「オイ、お前たちヨック聞け、お前らは昨日までは学費を払って学校へ行って居た、って事はお前等は学校の客だったわけだ。しかし今日からは給料を貰って働く訳だ。形勢は逆転したんだ肝に銘じておけ!!」

 エエ、正にその通り、嫌な上司も居ました。嫌な先輩も居ました。しかし考えました「確かに給料は会社から貰う、だけど、もう一歩踏み込んで考えてみれば、その給料を運んできてくれてるのは、顧客じゃないか、会社はそれを株主や社員に分配してるだけだろう?」だったら一番大切なのは顧客なんだ、顧客の事を考えれば会社も必ず発展する筈だ。

 もう一つ大切な事を考えました。一体オレは働く為に食べるのか?或いは食べる為に働くのか?答えは簡単「食べる為に働く」訳です。

 これは重要要件で決して利己主義ではなくて、対極にある考え方「合理的な自己中心主義」です。自己の許容範囲を逸脱して滅茶苦茶に働いて、自分が倒れたら?先ず同僚や先輩に迷惑をかける、顧客や会社にも迷惑をかける、何が一番大切か?それは自己の心身です。自己の心身が健全でなければ、決して他者を支える事は出来ない。会社にも多大の迷惑を、かけてしまう事にもなりかねない。

 学生時代はモラトリアム(猶予期間)を社会から与えられていた訳です。しかし一旦社会に出れば、もう猶予期間がありません。だからと言って120%の力を振り絞れば自己が壊れてしまいます。仕事をサボれと言っている訳ではありません。

 余裕を持って働いていただきたい。始めてみる社会、初めて勤める会社、種々のストレッサーがあると思います。そこで必要な事はリセットタイムを大切にすることです。例えば、出社前に会社の近くの喫茶店で20分ほど休憩をして出社する。私生活と会社の間で一拍置いて、仕事モードに切り替えること、退社すれば仕事モードから、私生活モードへの切り替えも必要です。

 会社では配属が決まり、「こんな難しいことが出来るんだろうか?」って考える事もありますでしょう。しかし、ここで大切な思考は、どれ程に難しいと感じることでも、所詮は人間が考え出した事、新社会人の貴方と全く同じ五臓六腑を持った、人間が考えたものです。

 「人間が考え出したものを、人間が出来ない筈が無い」と、考える事です。そこで心に「ユトリ」が生まれる筈です、ユトリが生まれれば肩の力が抜けます、肩の力が抜ければ柔軟な思考が生まれます。

 我々民族はともすれば、会社の為に働くと考えがちです。「お家の為に!」って自己犠牲を美徳としたサムライの遺伝子ですね。それはそれで独特の美徳として誇れる場合もありますが、現代社会では逆効果に働く場合も多々あります。

 我々民族には、“中津燎子さん”がその著書 『英語と運命』 に書かれているように。「はにかみ」「ためらい」「人見知り」「先送り」「後回し」「状況待ち」という6点セット、一見奥ゆかしいと見える悪癖があります。しかしこれ等は奥ゆかしいのではなくて、一言で言えば「優柔不断」って事になります。

 我が民族にも沢山の美徳があります。この好ましい民族性を忘れてしまってはダメです。自国の良き民族性を自覚し身に付けて、誇りを持ってください

 「6点セット」のような悪しき民族性は排除してください。世界には沢山の国があり、それぞれの国民は自国を誇りにして励んでいるように見受けます。これは意外に大切な事です。自己の属性を知らなければ他国と競う事は出来ません。個々人も自己の個性(特性)を知らなければ、他者と競う事は出来ません。

 あなた方は必ず他者に無い物を持っておられます。他者も貴方が持っていないものを持っている筈です。そこで切磋琢磨が生まれます。人生は勝った負けたではありません。『如何に生きるかって事は、如何に死ぬか』です。人間は生涯成長を続けます、続けるべきだと思います。




 谷村 剛臣 カウンセラー
カウンセリングルームA/T
(岡山県)


人生はやっぱり、結局のところ、勝った負けただよ。。。負け組
(2008/04/17 22:28)
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